FREE SLIDE CATCH REPORTSフリースライドレポート

フリースライドレポート「ネクタイの存在と効果ついて」

掲載日:2016年12月7日 / 釣行日:2016年10月31日

庄山 英伸

ネクタイの存在と効果ついて

まず当日の状況だが、潮は大潮。エリアは関東某所の水深10~60m。水質は濁り、またはステインという状況の中、船長はパラシュートを使用して船を流すというスタイルで真鯛を狙っていった。
午前便、午後便のシステムがある船で、私の乗った午前便は、午前5時に出船し、11時には納竿沖あがりという1日の流れであった。

タックルに関しては、バーチカルメインの展開になると予想されたが、潮が緩んだ時や釣り座の不利を考慮し、スピニングタックルでのキャスティング鯛ラバの準備もしていた。

キャスティングを使用するシチュエーションは、釣り座が潮下側で左舷からポイントに入るという場合。その様な状況の中、なるべくフレッシュなエリアを釣るようキャスト。その際、その釣り方にマッチした鯛ラバをセレクトしたのだが、当日は特にネクタイの使い分けが功を奏した感がある釣行だった。

無双真鯛フリースライド 鯛ラバ(タイラバ) ネクタイ
私がこの日考慮したのは、「ベイトのサイズと波動の強さ」。
ベイトのサイズに関しては、ネクタイを含めた鯛ラバの全長を意識しマッチングするようにし、さらにカーリー系かストレート系かでネクタイの水押しの違いを変化させていった。また、ネクタイの動きに関してはヘッド形状の違いで揺れ方も変わるため、後に位置するネクタイの動かし方(前回の内容)も合わせて考慮した。

ここでネクタイの存在について考えた場合、

ネクタイの効果。
魚にとってネクタイは何に見えている?
ネクタイは見えているだけがその効果なのか?

 
といった疑問が浮かぶが、私はネクタイの働きについて、大きく3つの効果が期待できると考えている。

1.視覚的効果
2.音の効果
3.側線に感じる水圧の変化(水押しの違い)

 
それぞれに解説すると、まず「1.視覚的効果」については、鯛ラバが移動することによりネクタイはたなびき艶かしい動きをする。その動きに真鯛は興味を示す。「何に見えているか?」それは明確に答えることが出来ないが、ある時は、多足類のゴカイに似た動きを示すネクタイ形状や動きがあるため、それとも言える。また、全体のシルエットから2本ではネクタイは筒イカの触腕に見えなくもない。
このように想像を膨らませるものの、実際に何に見えているかは、釣れた真鯛に尋ねるしかなく、あと100年くらいしたらそういう技術も開発されるかも知れない(笑)。今のところ「動きに興味を示す」としか言えないのだ。

 
「2.音による効果」については、真鯛が好む音の周波数域があるという。真鯛は高音域の周波数を嫌い、低音域を好むという研究結果があるとのことだが、一般的に水の中は空気中に比べ、4倍くらい音の伝わりが良い(≒速い)と言われる。そのような環境の中でネクタイがはためき、水とぶつかり発する音の違いを真鯛は聞き分けているようだ。
ネクタイ形状の違いによりその音は変化し、その違いが音による効果の違いとして、真鯛を誘う力が異なってくるのだろう。
※音の伝わるスピード  空気中:340m/s 水中:1500m/s

 
無双真鯛フリースライド 鯛ラバ(タイラバ)ネクタイ

最後に「3.側線に感じる水圧の変化(水押しの違い)」について。真鯛を始め魚類は、まず最初に匂いと音で興味を示し、その次に、視覚と側線にある水圧の変化を感じる器官(感覚受容体)でサイズや位置、移動の速度などを判断し、捕食行動に移るのだそうだ。捕食行為の最終判断材料の一つというのが「水圧の変化」なのだ。
この感覚を刺激するために水圧の変化を鯛ラバ全体で考慮しなければならず、その発生源の一つであるネクタイを、形状の違いを考慮して調整しなければならない。

無双真鯛フリースライド 鯛ラバ(タイラバ) ワーム

この様に、ネクタイ選びの際、ネクタイの効果を考えながら数あるアイテムの中から適切なチョイスしていく。しかし、全てに言えることだが、過ぎたるは及ばざるがごとし。中庸が大事で、その程度は人間本位ではなくあくまでも真鯛本位。その日、その時の最良を探す必要があるし、それを見つけることが出来れば、その日一日とてもいい思いの出来る釣りが楽しめるだろう。

無双真鯛フリースライド 鯛ラバ(タイラバ) 釣果

さて当日の釣行はと言うと、先述したことを考慮し実践した結果、鯛ラバと一つテンヤ混合船での乗合ではあったが、真鯛6枚(船中竿頭)の釣果を得ることが出来た。